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福島原発事故は人災

私が帰国したのは事故が発生してから3日目だった。その後、いろいろな人にあったが、スイス人にはこの事故が天災か、人災か、率直に聞いた。

皆非常に気の毒そうな、私を傷つけたくないような言葉を選んだが、私の周りの限りで言うと、10人中10人は人災といい、日がたつにつれ、日本の対応の遅さに唖然として、軽蔑と怒りをこめた表現する人もいた。

実際に日本に50以上の原発があることわかってびっくりしていたり(日本は核反対といっていてもこんなにたくさん原発があるのと?)私も含めてだが、技術最高といわれていた日本がコントロールできないのなら、誰が出来るの?しかしどんなにいい技術があっても、それを使っていく人間やシステムがわるければ、なにもならない事を悟ったという。

私の知人には信頼できる頭のいい人も何人かいる。退職したある数学教授もその一人で、時間がたっぷりあるのかいろいろな新聞、専門紙記事を送ってくる。私はメールした。そんな詳しい事は読みたくない。理解できない。興味ない。もう送ってくるなといった。しかし、知りたいのは、福島原発が核爆発するのかしないのか。汚染危険度はどうなのか。それだけ教えてくれればいいといった。

それで爆発に対する危惧は日本のメディアと同じで、ノーだったので安心した。しかし汚染度は、日本のデーター、対処次第。現在は、スリーマイル島の5とチェルノブイリの7の間、7にちかい6だという学者もいるそうだ。

人災といった人たちの意見を、私が理解できる程度の言葉で整理すると・・・・・

想定外といったのは正しくない。ボルネオの津波以来、この想定外は想定内に入いる可能性を示唆されていた。

津波のあと、緊急冷房装置が機能してなかった事を、チェックしなかった、あるいは見逃したのは、人災で、1日か2日?(記録は残っている)失ってしまった。それにこの装置のコントロールを偽造していたことなどあり、この破損が本当に津波のせいか、その前におきていたのかわからない。監査機関など、欠陥車をコントロールする警官より力がない。日本では、横に並んでお辞儀して、トップが替われば許されるし、許してきた。

東電のトップが海水を嫌い、躊躇した為にまた時間を失った。この時点では、とにかくすぐ冷やす事しかなかったらしい。

あとは、緊急時の驚くべき貧しい施設と対策?少なくてもそう見えた。緊急時の予備のバッテリーは二日も持たなかった。放水施設は即興的、素人的に見えた。無人偵察ヘリコプターやロボット無し。真水用意無し。測定器さえ何度か狂った。防衛服さえフランスからもらった。
こちらでは「東京レスキュー」の勇士が報道され少しは緊急時の組織があったように見え頼もしかった。

東電社長の初期の数日不在。責任者さえ指名しなかった事信じられない。今日4日の朝のニュースでは、社長はabgehauen (逃げ、消えた)と表現していた。

東電、政治家、大手大学、メディアの癒着?このようなことはどの国でも大なり小なりあるが、このような事態にはブレーキになるとは思われない。天くだり、天上がりの日本独特システムと体質。

この数学教授が電話してきた。「現場で仕事している者は、一日水1リットルと2食しか与えられないと読んだが、それはどんなわけか」と。

私は「その理由をちょうど教授に聞こうと思っていたところ。この作業には専門的に言うとダイエットしたほうがいいのか。だから水分控えないといけないのかと」

皆さんに教えてほしいのだ。どうしてなのかと。まさか、節約したわけではないでしょう。

このブログを読んでいる皆さんは何歳でしょうか。日本が再建できるかどうかは、今の時間にかかっていると。もう、一日でも早いほうがいい。毎日、風の向きを気にしなくてもすむように生活するようになりたいのなら、政府は他の国の助言に耳を傾けること。ロシア、アメリカ、フランスなどの経験者が言っているではないですか。

自分たちの住まなければならない国なのだから、今、何かしなければ。原発賛成、反対は、今は大事ではない。とにかく汚染を終結しなければ。

こちらで情報を集めて考えた事ですが、人災だと思う理由に間違いはあると思います。ご意見を。
無論今そのことを議論しても仕方がない。

欧州人は、一般に応援しても、自分の力で建設的に戦っていかないものにはすぐがっかりしてしまう傾向があると長い経験でわかった。ただ受身の人間には、同情心も限界あるようだからだ。特に若い層の戦っていくのを見るから応援するようですよ。

村田光平氏の「原子力と日本病」という本をぜひ読んでください。

チューリッヒ      S. F

by swissnews | 2011-04-05 07:47 | 原発・福島・東電 | Comments(0)

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