報道され続けた3.11事故と先送りされる問題
ユーロニュースで、除夜の鐘についてあるお坊さんがインタビューに答えていた。鐘が108回打たれる意味は「四苦八苦」を忘れ、悪い事も水に流し,新しい年を迎えることにあるらしい。ということは、こちらの「懺悔」にも似ていて、日本でも失敗は許され新しく出発できる希望があるということだ。
年が変わって目を覚ましたとき、3.11に起こったことが「悪夢」としてなかったことと思えるのならなんと幸せなことか。しかし現実は歴然としていて、胸の痞えは残る。しかしこの痛みは、努力によって、小さくしたり、軽くすることは出来ると信じる。
こちらのメディアではどこでもこの出来事を重大事件として報道していた。津波や原発の事故の様子が動画として又何度も繰り返された。新聞でも福島原発事故の審査の中間発表が記載され、東電や政府に対する厳しい批判が書いてあったが、スイス人にとっては新しい情報はほとんどなかった。2日前にも、東電が国有化されるかもしれないという皮肉な記事がでた。
今日、新聞の一ページ(45x30cm)を埋める記事がでた。Tomohiko Suzuki 氏の会見を基礎にしたものである。彼はジャーナリストであるが、夏の間6週間ほど派遣労働者として現場で働いた。腕時計にカメラを仕掛け、写真も写した。新聞にはそのひとつ、白い作業服とマスクをつけた作業員がいすに座り出番を待っているところである。Suzuki氏の顔写真も小さく載っていた。\
「日立と東芝の相容れない見解の相違」「節約したい政府」「ヤクザ関係派遣者10%」「測定値の偽造やもみ消し」「途方にくれた東電の対応」その他いろいろ・・・・・・・・
********
外にいる者には、今年も進展なく又年を越し、「先送り」されるいろいろな問題が忌々しく思われる。結果しか見えないからだ。
例えば・・・・10年来のデフレ対策というか、構造改革も先送りだからだ。日本の個人大資産家たちの中には、投資し、金を回すのを嫌う人がいるらしい。それがかなりの停滞になっているという事を聞いたり、それが国内の治まっているので良いとも聞く。どうなのでしょうか。天才的なシンクタンクが集まって努力をしてもまだまだこの状態が続くのでしょうか。個人は何をすべきなのでしょうか。
スイスも大変であるが、お金を使わせ、回し、助け合うことが良いとされ、そのアイディアが必要とされている。どのように上手にお金持ちにお金を出させるかという事だ。それに、金持ちも、そうでない人も相応に楽しむために出費させるアイディアも必要だ。つまり政治が大事だ。
スイスの失業者問題も大きいが、嘆くより、どんどん自分で職業をつくっていく。あるいは、私なんかでもたいした役に立たなくても、失業芸術家と一緒にプロジェクトを立ち上げ、財団法人や、市、州に働きかけ援助を願う。そして収入で元をつくり、利益を分け合う。
健全なお金を回す為には、又、税金の確実な徴収も大事とされている。ギリシャのように税金を納めないことが平気になっては大変だからだ。
さて、今日はついに年越しの日になってしまったが、期待できる事も沢山あるようだ。ブログ、ツイッター、フェイスボックス、ソーシャルネットワーク・サービスというような新しいメディアが広がり、それを通じてプロフェッショナルな議論が盛んになったように感じるからだ。行動力、スピード感もすごい。2年前よりずっと面白くなったと思う。
もうひとつ良い評価されていたテレビニュースがあった。野田総理大臣が中国訪問の際交わされた「両国の金融市場の発展、金融連携」の事であり、これは、EPAなどの基礎になる段階で,両国にとっては大変いいことだと解説されていた。これは、発展があった良い例なのかも知れない。
又、今までは、海外在住者や、海外で勉強したものの意見は、「煙たがられ」海外かぶれとか言われて無視されることも多かったが、今は耳を傾けてくれる一般日本人も増えてきた。世界のことは知る必要がないが、世界の人が自分たち日本のことをどのように見ているかについてだけは、興味シンシンだという日本人だけでなく、日本はこうだと発信する日本人も多くなったようだ。
皆さま、良い年越しを!
チューリッヒ F.S.
年が変わって目を覚ましたとき、3.11に起こったことが「悪夢」としてなかったことと思えるのならなんと幸せなことか。しかし現実は歴然としていて、胸の痞えは残る。しかしこの痛みは、努力によって、小さくしたり、軽くすることは出来ると信じる。
こちらのメディアではどこでもこの出来事を重大事件として報道していた。津波や原発の事故の様子が動画として又何度も繰り返された。新聞でも福島原発事故の審査の中間発表が記載され、東電や政府に対する厳しい批判が書いてあったが、スイス人にとっては新しい情報はほとんどなかった。2日前にも、東電が国有化されるかもしれないという皮肉な記事がでた。
今日、新聞の一ページ(45x30cm)を埋める記事がでた。Tomohiko Suzuki 氏の会見を基礎にしたものである。彼はジャーナリストであるが、夏の間6週間ほど派遣労働者として現場で働いた。腕時計にカメラを仕掛け、写真も写した。新聞にはそのひとつ、白い作業服とマスクをつけた作業員がいすに座り出番を待っているところである。Suzuki氏の顔写真も小さく載っていた。\
「日立と東芝の相容れない見解の相違」「節約したい政府」「ヤクザ関係派遣者10%」「測定値の偽造やもみ消し」「途方にくれた東電の対応」その他いろいろ・・・・・・・・
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外にいる者には、今年も進展なく又年を越し、「先送り」されるいろいろな問題が忌々しく思われる。結果しか見えないからだ。
例えば・・・・10年来のデフレ対策というか、構造改革も先送りだからだ。日本の個人大資産家たちの中には、投資し、金を回すのを嫌う人がいるらしい。それがかなりの停滞になっているという事を聞いたり、それが国内の治まっているので良いとも聞く。どうなのでしょうか。天才的なシンクタンクが集まって努力をしてもまだまだこの状態が続くのでしょうか。個人は何をすべきなのでしょうか。
スイスも大変であるが、お金を使わせ、回し、助け合うことが良いとされ、そのアイディアが必要とされている。どのように上手にお金持ちにお金を出させるかという事だ。それに、金持ちも、そうでない人も相応に楽しむために出費させるアイディアも必要だ。つまり政治が大事だ。
スイスの失業者問題も大きいが、嘆くより、どんどん自分で職業をつくっていく。あるいは、私なんかでもたいした役に立たなくても、失業芸術家と一緒にプロジェクトを立ち上げ、財団法人や、市、州に働きかけ援助を願う。そして収入で元をつくり、利益を分け合う。
健全なお金を回す為には、又、税金の確実な徴収も大事とされている。ギリシャのように税金を納めないことが平気になっては大変だからだ。
さて、今日はついに年越しの日になってしまったが、期待できる事も沢山あるようだ。ブログ、ツイッター、フェイスボックス、ソーシャルネットワーク・サービスというような新しいメディアが広がり、それを通じてプロフェッショナルな議論が盛んになったように感じるからだ。行動力、スピード感もすごい。2年前よりずっと面白くなったと思う。
もうひとつ良い評価されていたテレビニュースがあった。野田総理大臣が中国訪問の際交わされた「両国の金融市場の発展、金融連携」の事であり、これは、EPAなどの基礎になる段階で,両国にとっては大変いいことだと解説されていた。これは、発展があった良い例なのかも知れない。
又、今までは、海外在住者や、海外で勉強したものの意見は、「煙たがられ」海外かぶれとか言われて無視されることも多かったが、今は耳を傾けてくれる一般日本人も増えてきた。世界のことは知る必要がないが、世界の人が自分たち日本のことをどのように見ているかについてだけは、興味シンシンだという日本人だけでなく、日本はこうだと発信する日本人も多くなったようだ。
皆さま、良い年越しを!
チューリッヒ F.S.
by swissnews
| 2011-12-31 08:49
| 原発・福島・東電
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スイスのメディアで見聞きした "JAPAN" をお伝えします
by スイスで聞く「日本」
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