日本とスイスの医療意識の違い

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・・・・写真は私のアパートのすぐ近くにある大きな墓地で、公園のような感じで一回り大またでウォキングしても30分はかかります。・・・

スイスの医療制度などに興味をもたれて探索してくれた方が意外と多いので、個人的な経験からいくつかの例を書いてみる。(統計的なものを調べるのは面倒なので)

その前に、日本の通院、医師訪問率が、世界的にみて圧倒的抜群のトップであることは前に書いた。
・・・・・こちら・・・・・・・

まず最初に、スイスの給与は日本の2倍と考えて読んでください。

スイスの健康保険は個人が選べるのだが、収入の少ない人はそのための最低の社会健康保険がある。また大体60歳過ぎると保険会社を変えることが困難になる。(スイスの退職年齢は現在、国一律で建前として男性65歳、女性は64歳。)退職以来、家にいるとよく保険の勧誘の電話がかかる。それでいつも残念ながらもう変えられませんと断れる。

私の保険は入院したときは個室にはならないごく平均的市民なもので、月4万から5万円ぐらいだ。(私の子供は3万5000円とか言っていた)余裕のあるひとはプライベートの高めの保険にはいっていて、いろいろな特典があるらしい。。普通年間、さらに4から5万円以内になる初診料や薬などは自分で払う事になり(税金から引ける)、それ以上支払った病気治療費用や手術、保険の効く薬などがその内容によりほぼ実費として返金される。若いときは、大きな病気をしない限り、初診料が4万円以上になることはあまりなく、保険料掛け捨てになる感じだった。だから皆、自己払いにばかばかしく通院は避けようとする。

私の保険は、健康な若い人がたくさん入ってくれているので病気、検査が多い高齢者が助かる。年よりは半分冗談で若者に「そんな事で医者に行く事はないよ」という。それに救急以外は完全予約制で面倒にしてある。自分が若かった頃は忙しすぎて面倒でめったに個人ドクターにも電話しない。花粉病の注射のときと、年2回程度だった。4万円まではいかない。

私の仕事が、ダンサーとして、又教師として俳優の舞台芸術家とかかわってきたので健康管理は気にしていた。病気で舞台に立てなければ、劇場に契約金を返さなくてはならないので、たとえ熱が38度あっても仕事をする。

そのためには、普段から風邪を引いたら自分で2日以内にやっつける事を常識として学ぶ。演劇の学生は通常他の生徒と身体的コネクションが強く、ひとりが流感などにかかるとすぐ構内に広がり、半分以上の生徒が罹ってしまうこともあった。常にうがいをする。シャワーを浴びて、シャツを替えることなど。

「風邪で病院にいくなどとは日本だけ」で、こちらでは薬屋さんPharmacyが権威があり、街の角々にあり、教育された専門家がいる。其処で相談しよい薬を買うことができる。私の個人主治医ドクターが行きつけの薬局に処方箋をファックスしておいてくれるので、そこで恒常的な薬を買うことが出来る。薬局に自分の保険カードを見せる。保険が払ってくれる薬と、そうでないものがある。

それに私の感じでは、赤ん坊のときから子供を鍛える感じで抵抗力がある子供にしようという意気込みがある。日本から来た私は最初こちらの子供の扱い方にずいぶん抵抗があったが事思い出したが、今思えばなるほどと思うことがたくさんある。それぞれの国にはそれぞれの理屈があるもんだ。

それに、一般会社員などは建前てして3日以上病欠する時は、医者の診断書が必要となり、その診断書も結構高くつくし面倒だ。だから健康管理や体作りは日常、自分の責任となり常識なので、それぞれジョッキング、スポーツ、登山、水泳、筋トレに励む。

「不健康は高くつく」ことを知っている。

現在自分が高齢になると、年間5万円以上の医療費がかかることが多くなるが、それ以上支払いした70%からあるいは大部分?が払い戻されるので気持ちが大きくなる。ついむだなことをしてしまったりする。ガン、その他大きな手術などほとんど全額支払われる。しかし、私の知り合いのスイス人など高齢になっても初診料を払って医者に行くのを嫌い、元気な人が多い。まあ本当に健康なのか実際には分からないのだが。しかしこのような人が多いと保険会社も助かる。

山も、プールも、文化行事も年寄りでにぎわったいる。こちらで見かける日本人旅行者も、とても元気にみえる。

それでもスイスの自殺率は高いし、精神科の患者が日本ほどでなくてもかなり多いいはずだ。ストレスの多い人は定期的に個人のセラピー専門家を抱えている。あるいは通院してるようだ。それに肥満も大問題だ。

日本の平均寿命が高いことは世界中知れ渡っているが、しかし自活できない高齢者が多いと聞く。スイスの平均寿命は同じぐらい高い。しかし、こちらの老人の誇りは、経済的にも、身体的にも自活し、最後まで寝込まないで、どんなに格好悪くても外へでて楽しむことだ。「助けて!」というときにははっきり言う。

ずっと前に住んでいたアパートに、足が悪くて階段を下りられないおばあちゃんがいた。(そのときはエレベーターのない安いアパートだったが)3階に住んでいたが、座布団をお尻にひいて階段をすべるようにして下へ下りて、多少天気が悪くても外へ出て日向ぼっこをしてたり、すぐ近くの喫茶店にいた。表の平地ではそのときはまだ簡素な車椅子を使っていたので動けるようだった。上がるときは時間をかけてゆっくり片足を膝の下に座布団をしきながらいざりのように上手に上がっていった。だめなときは、通りがかった隣人に背負ってもらったりしていた。私は「あんたはヒヨッコだからだめだめ!」と断られた。(しかし小さなりんご袋など上に上げて入り口においてあげる)。そして階段にしゃがみこみ違う隣人がやってくるのを待っていた。

社会が、福祉をしていく為には下を支えてくれる若い層が必要だし、又、その福祉に甘えない気持ちも大事かと思う。

因みに、出産はまったくタダ。お葬式も州によって多少違いはアルガ、最低の基本は只でしてくれる。国民は国の宝で、出産は国や社会の出来事なのでウェルカム、死亡のときも、国民が死亡したので、社会が「ごくろうさま」と全部してくれる。

もう一言、スイスでは積極的自殺安楽死が許されている。海外からの申込者が増えているのが問題になっているが。

私の保険には、個人ドクターが推薦したマッサージ、物理治療は年間3万円ほど効くくことになるので、それを手いっぱい使ってやろうと思うので、そろそろ今年分は申し込まなくては・・・・


チューリッヒ  扶美

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by swissnews | 2012-10-18 06:24 | 社会・福祉・医療 | Comments(0)

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