例えば習主席タンザニア訪問に関するスイスと日本メディアの違い
海外にいると同じ出来事に関する報道の違いがよく分かる。英語圏新聞や,フランス語圏、ドイツ語圏の違いのほかに、英語圏だけでも英国と、アメリカ、カナダ、豪州などの違い、さらに新聞社の違いなどが大きい。(偶然に読むだけだが推定)
しかし、ドイツ語圏と、表面的であっても日本のメディア(私がざっと読めるんNHKを含む6社のオンラインなど)の違いが一般に歴然としてくる。
今回の、中国習主席の、ロシア、タンザニア、南アフリカ訪問に関することを例にとってもすぐ分かる。
日本のメディアは当然、中国と日本の関係に興味があるので、中国が他国でどのように日本に影響のあることを表明するかが気になる。それは、どこの国のメディアで同じだ。一番気になるのが自国との関係で、自国に報道する義務がある。
タンザニアの首相が「領土問題で中国側を断固支援する」と表明したことは日本にとって非常に大事な情報だ。この情報は日本にとって知っておくべき事で、ほとんどの日本メディアが取り上げていたようだ。しかし日本のメディアでは、中国がどうしてタンザニアとこのような関係にあるのか、日本国民は知る必要はないというのか何も学習する事を伝えない。
一般の日本人は個人で調べる興味などはあまりないようだし、時間などもない。自分だってそうだ。だから読者は結局は中国がまたアフリカを植民地まがいにして行く大様さについて想像するしかない。そして、感情的になり、中国人のマネー主義を苦々しく感ずるようなる。中国は何でもひどいのだ。コメントなど読めば想像させられる。
スイスのように、直接タンザニアとも、中国とも大きな政治的な、あるいはネガティブな感情的な歴史関係を持たない国は、事実をそのまま伝えてくれる。夜の大事なニュース番組で、毛沢東時代50年以来のタンザニアと中国の関係が画像で示される。
タンザニアの鉄道開発に携わる中国人、現地人労働者たちの汗に光る顔や体が白黒画像で映る。何かそれは、アメリカ鉄道に半分奴隷として身を粉にして労働してきた中国人の忍耐力を感じさせた。だからもう50年も前からタンザニアにとって中国との、政治や経済的因果関係が一目で分かる。領土問題についての表明などはスイス人にとっては大事な事ではないので報道されないのだが、テレビを見ている私のような無知なものにでもある程度興味を抱かせるような新しい情報をくれる。
しかし、もうひとつの情報として、中国の安い産物が反強制的に出回り(安い中国産プラスチックが店先に並んでいる)タンザニア産業発展が妨げられていると言う統計付きの画像がでる。数年前に比べ、中国産が10倍にも膨れ上がっている事。
それで、それをみているスイス人はタンザニアがどこにあるかあらためて知らされる。(私だけかも知らないが)習主席の歓迎式典で、先進国、欧州まがいの大掛かりな訓練されている軍隊の華やかさが分かる。その表向きの華やかさと、裏の庶民生活も写される。(私も始めて知ったことがたくさんあった。)
全体にこちらのニュースは、特にユーロニュースはものすごい早口で報道され、その代わり10分間で世界のニュースが全部わかるほどだ。乱暴でもきちんと調べているようだ。
反対に丁寧でにこやかな挨拶やゆっくり話してくれる日本の美しいアナウンサーは素晴らしいが、同じ10分間に報道される情報のすくなさ「口足りない情報」は、日本に帰ったとき聞くと、何か先生に優しく諭される小学生に返ったような気になる。日本以外のことは知ることは必要はありませんよというように。
もうずっと前から例えばインドから帰った人が「インドで出会った外国アジア人は韓国人が多く、はじめ日本人だと思って話しかけたのよ」とか、アフリカに休暇に行った夫婦が「飛行場でアジア人商業マンがたくさんいて、貴女の同胞かと思ったけど、後で皆中国人だとわかったのよ」とか聞かされていた。そのことを日本に帰って話しても、「それがどうしたの」と言う事にしか成らなかった。そんな事が聞こえ出して絡もう20年以上も経っているか。
韓国が、アメリカとEU連盟とEPA,EDA交渉を進めていた7,8年前、そのことを日本人友達に話した。皆一笑にふし、「日本はそんな事必要ないんだ。韓国と一緒にしないでけれよ。」とか言われたが、やっと今「慎重に」思い腰を挙げたようだ。多くの交渉に「出遅れをとった」と言うことでおわってしまうことがおおい。
結局、メディアの違いは、こちらのように無関心で無知な私のような者でもわかりやすく、説明してくれいろいろ教えてくれる事だ。遠くにいても日本のことが結構詳しく報道される。しかしその反対に、日本にいるとスイスの小国のことは勿論、ドイツのことだって表面的な出来ごとが伝えられるだけで、それ以上の背景を説明してくれる余裕がまったく見えないことだ。
日本の資産家どなたか、例えばユーロニュースの英語版、毎日30分でもいいから買い取って、夕方でも報道してくれないかしら。そうすれば、英語能力もつく。もし私がどこかの市長さんだったら、市民に毎日30分の英語ニュースを強制報道にさせる。
似たような記事・・・・国民を閉鎖的にしてきた日本メディア・・・・・・・・こちら・・・・・・・・・・
チューリッヒ 扶美
しかし、ドイツ語圏と、表面的であっても日本のメディア(私がざっと読めるんNHKを含む6社のオンラインなど)の違いが一般に歴然としてくる。
今回の、中国習主席の、ロシア、タンザニア、南アフリカ訪問に関することを例にとってもすぐ分かる。
日本のメディアは当然、中国と日本の関係に興味があるので、中国が他国でどのように日本に影響のあることを表明するかが気になる。それは、どこの国のメディアで同じだ。一番気になるのが自国との関係で、自国に報道する義務がある。
タンザニアの首相が「領土問題で中国側を断固支援する」と表明したことは日本にとって非常に大事な情報だ。この情報は日本にとって知っておくべき事で、ほとんどの日本メディアが取り上げていたようだ。しかし日本のメディアでは、中国がどうしてタンザニアとこのような関係にあるのか、日本国民は知る必要はないというのか何も学習する事を伝えない。
一般の日本人は個人で調べる興味などはあまりないようだし、時間などもない。自分だってそうだ。だから読者は結局は中国がまたアフリカを植民地まがいにして行く大様さについて想像するしかない。そして、感情的になり、中国人のマネー主義を苦々しく感ずるようなる。中国は何でもひどいのだ。コメントなど読めば想像させられる。
スイスのように、直接タンザニアとも、中国とも大きな政治的な、あるいはネガティブな感情的な歴史関係を持たない国は、事実をそのまま伝えてくれる。夜の大事なニュース番組で、毛沢東時代50年以来のタンザニアと中国の関係が画像で示される。
タンザニアの鉄道開発に携わる中国人、現地人労働者たちの汗に光る顔や体が白黒画像で映る。何かそれは、アメリカ鉄道に半分奴隷として身を粉にして労働してきた中国人の忍耐力を感じさせた。だからもう50年も前からタンザニアにとって中国との、政治や経済的因果関係が一目で分かる。領土問題についての表明などはスイス人にとっては大事な事ではないので報道されないのだが、テレビを見ている私のような無知なものにでもある程度興味を抱かせるような新しい情報をくれる。
しかし、もうひとつの情報として、中国の安い産物が反強制的に出回り(安い中国産プラスチックが店先に並んでいる)タンザニア産業発展が妨げられていると言う統計付きの画像がでる。数年前に比べ、中国産が10倍にも膨れ上がっている事。
それで、それをみているスイス人はタンザニアがどこにあるかあらためて知らされる。(私だけかも知らないが)習主席の歓迎式典で、先進国、欧州まがいの大掛かりな訓練されている軍隊の華やかさが分かる。その表向きの華やかさと、裏の庶民生活も写される。(私も始めて知ったことがたくさんあった。)
全体にこちらのニュースは、特にユーロニュースはものすごい早口で報道され、その代わり10分間で世界のニュースが全部わかるほどだ。乱暴でもきちんと調べているようだ。
反対に丁寧でにこやかな挨拶やゆっくり話してくれる日本の美しいアナウンサーは素晴らしいが、同じ10分間に報道される情報のすくなさ「口足りない情報」は、日本に帰ったとき聞くと、何か先生に優しく諭される小学生に返ったような気になる。日本以外のことは知ることは必要はありませんよというように。
もうずっと前から例えばインドから帰った人が「インドで出会った外国アジア人は韓国人が多く、はじめ日本人だと思って話しかけたのよ」とか、アフリカに休暇に行った夫婦が「飛行場でアジア人商業マンがたくさんいて、貴女の同胞かと思ったけど、後で皆中国人だとわかったのよ」とか聞かされていた。そのことを日本に帰って話しても、「それがどうしたの」と言う事にしか成らなかった。そんな事が聞こえ出して絡もう20年以上も経っているか。
韓国が、アメリカとEU連盟とEPA,EDA交渉を進めていた7,8年前、そのことを日本人友達に話した。皆一笑にふし、「日本はそんな事必要ないんだ。韓国と一緒にしないでけれよ。」とか言われたが、やっと今「慎重に」思い腰を挙げたようだ。多くの交渉に「出遅れをとった」と言うことでおわってしまうことがおおい。
結局、メディアの違いは、こちらのように無関心で無知な私のような者でもわかりやすく、説明してくれいろいろ教えてくれる事だ。遠くにいても日本のことが結構詳しく報道される。しかしその反対に、日本にいるとスイスの小国のことは勿論、ドイツのことだって表面的な出来ごとが伝えられるだけで、それ以上の背景を説明してくれる余裕がまったく見えないことだ。
日本の資産家どなたか、例えばユーロニュースの英語版、毎日30分でもいいから買い取って、夕方でも報道してくれないかしら。そうすれば、英語能力もつく。もし私がどこかの市長さんだったら、市民に毎日30分の英語ニュースを強制報道にさせる。
似たような記事・・・・国民を閉鎖的にしてきた日本メディア・・・・・・・・こちら・・・・・・・・・・
チューリッヒ 扶美
by swissnews
| 2013-03-27 19:40
| メディア・グローバリゼーション
|
Comments(2)
スイスのメディアで見聞きした "JAPAN" をお伝えします
by スイスで聞く「日本」
S | M | T | W | T | F | S |
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |
著作一覧
最新の記事
「Japan・ジャパン」とい.. |
at 2022-12-05 04:16 |
国民に息抜きさせるのは間違っ.. |
at 2022-11-26 20:25 |
ドイツテレビ・日本の赤ちゃん.. |
at 2022-11-21 04:03 |
Nobuyuki Kokai.. |
at 2022-11-18 03:04 |
日本の高校生、川崎レナさんす.. |
at 2022-11-16 19:27 |
自国の子供を3食食べさせるの.. |
at 2022-11-15 16:50 |
自分も少数派になる可能性があ.. |
at 2022-11-14 03:12 |
金と票が集まらない法務大臣席.. |
at 2022-11-11 05:19 |
モラルを質問する野党は作戦変.. |
at 2022-11-09 17:56 |
緊急出版「宗教2世」「神様」.. |
at 2022-11-03 04:13 |
記事ランキング
カテゴリ
執筆者プロフィールリンクブログ・リュウマの遺産
政治・経済・歴史
企業・労働・賃金
科学・技術・研究
原発・福島・東電
社会・福祉・医療
教育・宗教・人材
メディア・グローバリゼーション
自然・環境・災害
東北・津波・地震
観光・交通・運輸
女性・ジェンダー
映画・建築・芸術・エンタメ
生活・文化・伝統・笑い話
スポーツ
五輪
Made in Japan
竹島・尖閣・日中韓の問題
------
スイス在住日本人のつぶやき