カテゴリ:東北・津波・地震( 7 )

3月11の日本の原発津波事故についてのドイツ語メディア報道とアジサイの会主催の映画会

少し遅れたが3月11には、ドイツ語メディア(ドイツ、スイス、オーストリア)のテレビニュースで長さの違いはあっても、昼と夜のニュースで報道された。

昼のニュースでは(ドイツだったかスイスだったか忘れた)祈祷の儀式、安倍首相、秋宮さまご夫妻の言葉とか、津波、東電の破壊された姿が映った。さらに、福島県への帰省問題、甲状腺がん子供患者が、被災地では他の件に比較して20から50%増えたことに対して政府は原発との直接原因はないと責任を回避していること。被災者の自殺者が多いこと。原発の技術的な対策が見えていないこと。インタビュー方式で報道していた。

スイスの「アジサイの会」が今年も福島原発に関する「半減期」映画界を開催してくれた。一昨日は参加できなかったが、プログラムを書き写すと・・・「小さな声のカノンー選択する人々」鎌仲ひろみ監督2015。汚染された地域で子供を守るために奮闘するお母さん達の姿を追う。・・・

昨日のプログラムは「日本と原発4年後」河合弘之弁護士監督、2015作。監督自身と海渡雄一弁護士、それに木村結の3人が関係者、有権者に取材を行い、現地の情報や報道資料を基に事故に巻き込まれた人々の苦しみ、事故を引き起こした背景、改善されない帰省基準、エネルギー政策のウソと真実を追究したドキュメンタリー。

日曜日で久しぶりの好天気だったからで、見に来た人は多くはなかったが二時間強の映画を熱心に見ていた。時々安倍首相の見解、例えば「コントロールできている」とか世界に発言している場面では、おとなしい見ず知らずの日本人聴視者から、「ウソ付け!」とか言う声が聞こえるほど一瞬ざわめいた。怒っているのだ。

全体に非常に良く分かりやすく説明されていてとても面白かった。

感想としてスイスに住んでいて思うのは、やはり人権と政治意識の違いかなと思う。

ある若い福島の母親が「将来心配で生きずらい」と泣いたということは、こちらではもう政治にかかわる。日本の場合はただ一人だけでなく大勢いるのだから、これはもう事実で、完全に政治問題だ。しかし日本は「将来心配だというのはウソですよ」と言う答え方をする。誰かが「これが嫌いです」と言ってるのに「嫌いだと言うのは間違ってますよ」と市民の感情までウソだ、間違っていると教育する日本の政治家。

もし私の住んでいる区の市民が10人でも泣きながら「将来の不安、食べ物の不安」など訴えにいったら、区はすぐ動いてくれるだろう。その前に10人どころか地区の広場いっぱいに人が集まって訴えるだろう。

希望的だったことは、いくつかの原発再稼動の仮停止にする訴訟で勝訴したこと。また、東電側の責任者3人に対する訴訟が続いていても、裁判官の多数が原発促進的な側にいるため難しいようだ。この弁護士さんたちに是非今後もがんばって戦ってほしい。この大事故にまだ誰も責任をとっていない日本という国は、他の先進国から見たらただ唖然とされる後進国だ。

3月11日に起こったことは他の先進国にショックを与えた。「日本のように科学技術が進んでいる国でも破壊が起きた。この完全な安全保障は現科学技術では克服できない。」としていくつかの国は将来の原発放棄を決めた。物理学者メルケル首相もすぐ科学の限界を見せ付けられ、原発放棄を表明した。

さらに日本はその後も恥もなく世界に原発を売り歩き、核ゴミを日本国内に引き取る約束をしている。

私の新聞ではこの3・11のことは扱っていなかった。何しろ大きな問題が毎日多すぎる。

昨年の記事を・・・・・・・こちら・・・・・







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by swissnews | 2017-03-13 17:15 | 東北・津波・地震 | Comments(0)

津波犠牲者のファントーム顔絵を描き続け、死者確認に貢献する仙台の安部さん


18日のドイツ国営テレビARDの「Weltspiegel」世界の鏡というドキュメント番組で報道された仙台の話だ。

私は、東日本大震災に日本に滞在していて、フクシマ原発事故の2日後にスイスに帰ってきた。それ以来日本のニュースを聞くために、恐る恐る居間にあるテレビを見る為に朝早く起き出し、憔悴しきって又寝室に戻るのが億劫になった。それで居間で寝ることにした。なかなか便利だが、不精になった。

今でも朝、ニュースをつけ聞くだけ聞いて寝ていることが多い。今朝、5時頃か、前の晩のくり返し番組で仙台という言葉が聞こえてきて途中からすぐメモした。

経験豊かなインスペクター検視官?であった安部シュウイチさんは、まだ多くの津波死者の確認が出来ていないことに心を痛めた。その遺体写真があまりにもゆがんで、面影がなくなり遺族の方たちも識別できなくなっている事にも原因がある。

それで、犠牲者の遺体責任警察部長?のコンドウ・ヨシヒロさんと協力して何とか早く遺族に戻す方法を考えたらしい。今でも遺体探しをしている様子。砂地から拾い出す骨の多くは人間のものではない。しかし、月一体ほど今でも発見される。骨の一つ一つ拾い上げる非常に根気のいる仕事だ。・・・数人の作業員が遺体を捜している姿が映った・・・

阿部さんは、遺体の顔の骨などを解剖学的知識を基にしてに復元し似顔(Phantom)を書くことにしている。・・・・その似顔絵がたくさん映った・・・・・

遺族の方たちが傷ついた遺体を見て辛い思いをすることが少なくなるという気持ちからでもある。阿部さんの仕事だが、一人の顔を書き上げるのに3から4時間かかるとのこと。

お墓参りでお線香を上げているある中年の男性が映る。彼の妻と義理の母の遺体は確認できたが、義理の父親が見つからず何度も探しに行った。その写真も見たが確信が持てなかった。最近、阿部さんの書いた似顔絵をみてやっと100%確信が持てた。この男性は、生前の義理の父親の写真と似顔絵を見比べていた。・・・・確かに我々でもテレビでその絵を比べれば瓜二つだった。・・・・

阿部さんの書き上げた顔絵は、公に張り出され、86人の中の20人はもう確認されたという事らしい。

最後に、阿部さんとゴンドウさんが一緒に海岸を歩いている姿があり、コメントもあった。そこで最後の犠牲者まで探し当てて遺族の方に返してあげたいという決心を語っていた。

以上のような内容だった。(何せ寝起きたてなので、数字や名前のスペルが間違いかもしれない)
この「世界の鏡」という番組は一回、3つほどの世界のテーマを取り上げているようだ。偶然に再放送に出会ったのは幸運だった。大変なお仕事ですね。感慨深いものがあった。
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チューリッヒ  扶美

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by swissnews | 2012-11-20 05:26 | 東北・津波・地震 | Comments(0)

海外在住日本人の影響力

皆さんは、どのぐらいの日本人が海外に在住していると思いますか。数年前にまもなく100万人に達すると聞きましたから今はそのようになっているでしょう。残念ながら日本では今でも複国籍を認めていない最後の先進国で(韓国では認められた)、長い間、日本人国籍だけの不利、不都合にも耐えてきた日本人でも、高齢に伴い、日本の国籍を放棄し、在住の国の国籍を獲得した方が結構いると聞きます。

このような海外在住日本人が世界各国で日本に対する感情的イメージ、政治、経済、文化にどのようにかかわり、影響を与えてきたか、日本本土にすまれている皆さんはきっと想像できないかもしれません。

私が昨年スイス帰国の2日前に偶然、東日本大震災に出くわし、ショックのまま帰ってきたとき、アパートのドアの前には、沢山のカードや、植木の花、お菓子などが置いてありました。それは同じアパートの住人で、まったく挨拶しかしない大人や、子供たちが書いてくれたカードだったので、私の緊張感は一気に解けしかし余計に悲しくなりました。普段、ミニマリストで、無愛想に思えた、ホームドクターが、個人的に電話してきて私の様子聞いてくれた時には、涙がでてきたほどです。

この間、知り合いのスイス人青年が中国人女性と結婚し、簡単なパーテーがあり行ってきました。彼の親戚は、今まで以上に中国について知ろうとするし、高校生の女の子は、絶対中国の大学に留学すると皆の前で宣言したほどです。このように、インドネシア人とだって、南アフリカ人とだって、コロンビア人とだって、日本人とだって国際結婚したり、職場の同僚になったりすると、周りの親戚、同僚はそれぞれその国に関心を持ち親しみを抱き(反対の場合だって当然あるが)何かの絆が出来ます。

海外の若者が、漫画やアニメを通して日本ファンになるのと似ていてこれが人的グローバル化といえます。

さて先日、宮本博美さんの現代版画アートの個展を拝見してきました。Biel市(ドイツ語とフランス語の文化境)の重要な現代美術館のひとつでした。彼女は若いときにローザンヌの芸術大学で学び、30年以上のキャリアを持ち、欧州、日本で活躍している方です。素人の私でも想像できる緻密な版画の技巧、控えめな色調だったり、大胆な色調だったり、比較的小さな画面いっぱいに広がる動きの面白さ、テーマの多様さと深さ、ユーモアもありとても気に入りました。彼女の仕事は、チューリッヒ工科大学の版画Archivコレクションに選ばれ保存が決まり、名誉あることだと思いました。

この展示会では、22日、バーゼル在住の日本人声楽家ラノ・まり子さんが日本の歌を紹介し、福島の写真を撮り欧州あちこちで紹介された小原一真氏もゲストとしてこられるそうです。(スイステレビ特別レポート)(フクシマの写真集がスイスから出版・Swissinfo.ch)この美術館が、博美さんの個展の一環に、写真展も取り上げてくれる事になったからです。

このようなスイスの主催者が、フクシマにも関心を示してくれ協力してくれるのは、単なる突然の同情心だけでなく、信頼を得ていたアーチィストは勿論、地元に住む日本人の長い実績にもよるものだと思います。

4月の末に、チューリッヒ郊外の由緒あるお城が、2日間日本人アーティストのために無料で貸してくれました。スイスでもう40年のキャリアのある有名な彫刻家佐藤章子さんが、交渉し、主催してくれたもので、日ごろの彼女の芸術家としてだけでなく人徳が影響し、スイス中からいろいろな日本人の作品が展示され、義援金が集められました。私も老体に鞭打ち、2回ほど踊り協力しました。その時、東北地方復興の短い2つのドキュメント映画も紹介されました。小原一真氏の写真集も売られました。

こうして、「良い事は他人に伝えよう」「大が小を助け還元する」というスイス人の積極的な常識に慣れた在住日本人は、無理のないコンタクトをし合い、それぞれの分野でそれぞれの形で日本の一端を自覚させられるような機会が多くなったといえるかもしれない。

もし、もっと早くに日本が複国籍を認めてくれていれば、海外の日本人は無駄な労力が省け、チャンスを掴み、自分をもっと生かせてその結果、日本の国にもっと還元できただろうかと考えてしまいます。将来、世界中に散らばり在住している日本人とその子供たち、ゆかりの者がどれほど頼もしい人材となり日本の力になるか、そのことを考えていただければと思います。

皆さま、私は3週間休暇になります。その間、もしスイスの国の発展など興味のある方は、私の著書「片道だけのパスポート・スイスの36年」を読んでください。著者プロフィールにリンクで探索できます。

蕗子さんがその間、このブログを続けて書いてくれるそうです。ご期待を!

日本は梅雨に入ったそうですね。お元気でお過ごしください。


チューリッヒ        F.S.

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by swissnews | 2012-06-12 19:02 | 東北・津波・地震 | Comments(0)

女川の養老院、スイスの義援金などで運営開始

2日前のスイスSF1の夜のニュースで、以前の女川病院を養老院に再建し、とりあえず開院まで漕ぎ着けたことがかなり詳しく報道されていた。

スイスの義援金23Millionenスイスフラン、(大体19億円ぐらいになるか)Rote Kreuz,(スイス赤十字), Caritas(カリタス), Gluekskette(幸運の輪、一時的な災害に対する一般義援金、ポストなどを通した義援金)などで実現にという報道だった。

女川の津波で流された地域。床が持ち上げられ鉄筋の枠だけ残り90度に横向きに傾いた2階建ての病院が映し出され、改めて津波のもたらした巨大な力がどんなものだったか知らされた。女川市は、854人の死者を出し(8.3%の住人)だった。

このスイスのニュースでは、女川の養老院が、使用できる最低限の建物を援助し(建物が映り)、又、スイスの医療機械を持ち込み(その最新の機械も映った。)、地域の女子高校(中学校?)の音楽部への楽器援助(女子のグループが演奏していた)などを説明していた。

このようなニュースは、お金を提供したスイス人が目で見て納得するようにきちんとした数字も出てくる。インドネシア、ハイチ、その他の義援金も必ず、地元の学校とか病院とか何か、形として貢献され、それをしっかり見て、納得した国民が次の危機にも援助しても安心という気持ちを植えつける。

昨日のTAGIでは、半ページのスペースでこのことを載せていた。テレビでは正しく聞き取れなかった数字も書かれていた。人口760万人のスイス国としては、23Millionenn Sf.義捐金は少なくない。それもこれはまだほんの一部で、他の支援も続いているらしい。

TAGIの記事には、女川の海を背景に、津波災害の記念碑(仮の)の前でスイスの日本大使Urs Bucher 氏がこの開院式の除幕式行ったという写真があった。その他、100歳のMumeo Watanabeさんの顔写真がついている。

女川の住人は、津波はあったにせよ、生まれたときから「海」を見て育ったのでその海が見渡せる高台に住める事が生涯の「慰み」でもあり大事だと、医院長のTosihiko Abe氏が語っていた。

ここに住むようになる高齢者は、多くの身内、隣人、思い出の家を失い、孤立され、それでも生き残った人たちだ。81歳の佐藤シズエさんは、津波のとき、走って逃げ助かったが、家はすっかり流されてしまった。(このようなお年寄りが一生懸命走り、避難する姿を想像すると涙が出てしまう)彼女はこの養老院に入る事になり笑顔もでてきた。そして、100 歳になる新しい同居者Mumeo 渡辺 さんと一緒に窓から海を眺めていた。・・・・どうか、この窓から見える海が、願わくは佐藤さんたちの傷を癒し、新しいお友達も出来、仲良く余生をおくれることになればと心からねがう・・・・ 

Hiromi Agatsuma さんの記事もあった。彼女はこの病院で仕事をしていて、津波が襲ってきた当時の状況を赤裸々に語っていた。あまりのすさまじさで、息が詰まってしまう。

この新しい養老院は、まだ最初の石を埋め立てただけで先には大きな問題もある。しかし三陸沖の被災地沿岸で一番先に完成したもので、地元の人もスイス人関係者も感慨深いものがある。スイス大使は、この地元の人々の根気強さや、誠実さに感動した事を語り、同時に、スイス国民がこれを援助した事を誇りに思っていることを語ったらしい。


チューリッヒ         F.S.

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by swissnews | 2012-04-17 22:02 | 東北・津波・地震 | Comments(0)

飯舘村に住み続ける伊藤さん

ドイツ国営テレビZDFでは、11日「フロンタール21」と12日の「海外ジャーナル」で、福島原発事故に関するレポートがたて続きに報道された。この二つのドキュメントレポートは、それぞれのZDFテレビチームが直接日本で集めたもので、どちらも、ドイツ語圏では権威のある番組といわれている。

Frontal 21(フロンタール真正面から向き合うとか言う意味?21)

「指導訓練も、装備も欠陥だらけのまま危険な仕事に従事する原発作業員労働者たち」

日本国民にとって、毎日原発で働く人は英雄であり、感謝されるべき人たちだ。しかし汚染された空間や、汚染水の床で清掃などに携わる作業員は、まったく違った印象を受けたと、ZDF記者が語る。

このドイツチームはやっと匿名でインタビューに応じてくれる派遣作業員を探し出した。インタビューは契約違反になるので、変え声で、しかも、その人の足だけしか写せないのだ。

その人のはいている長靴は白い大きなまだらの汚れがある。変色した大きな染みが大写しになった。私にはそれが、子供のとき新聞紙を詰め込み冬を越した単なるゴム長靴にしか見えなかった。貧しい懐かしいゴム長靴だ。

「家族を養わなくてはならんが、仕事がまったくないから、ここで働くしかないやで」「仕事の内容を言うのは禁止だ」「どこが危険かさっぱり分からん」「一日80から100ユーロぐらいかな」「特別危険そうな仕事は、10ユーロ余分にもらえるが、その前に、病気になっても東電に責任を求めないという契約書にサインさせられるんだ」

ZDF記者がそのことを聞くと、東電のHitosugi Yoshimi 氏が答えていた。「このような派遣者との労働契約は、他の下請け会社がするので、どんな内容かは関知しない。」

この放射線物質が人体に影響するという解釈で、問題が多いと指摘するEisuke Matsui 松井英輔医師?の見解と、「汚染は人体に影響はない。大丈夫だ。ヨウ素剤投与不要」と国民に説明しているShinnichi Yamashita 山下俊一教授?の映像が映っていた。

*********(最近亡くなった方がいたが、刑事関係政治筋が、死亡原因を突き止めるのは、自分たちの仕事ではなく、東電(様)がやってくれるという日本の記事を読んだが、まったくあきれてしまう。こんな記事がこちらの新聞に載らないように願ったものだ)********

Auslandjournal 海外ジャーナル

飯舘村に現代の神風とも言える「自ら人体実験に、毎日の課題を与える67才の伊藤さん」

すばらしい景色と,6000人の住人が消えた無人の村が映る。ZDFの記者2人が、伊藤さん宅を訪ねる。今でも家族の団欒が手に取るように想像できる家の中。彼は、以前のように会社へ出かけ、PCに向かい一人で仕事をする。

国からガイガー器をもらい、あちこち測定し記録していく。伊藤さんがある場所にその器械をおく。非常に高い数値だといった。ZDF記者がドイツから持ってきたガイガー器をその横に並べておく。その測定値は伊藤さんのをどんどん超えて高くなる。結果は書きたくない。

伊藤さんが趣味としているビニールハウスの野菜が映る。トマト、きゅうり、なすびなど丁寧に汚染度が記録されている。今のところトマトだけが規格以上の汚染だといった。お米はどうなるか。黄金の稲がいっぱいだ。

彼は、政府や、東電が住人を無視続ける態度や不能さに抵抗があり、彼らが言った事が事実かどうか、自分で身をもって実験するつもりだ。人はどうせ癌かなにかの病気で死ぬ。家族がよんでくれるが、自分の孤独な戦いがきっと何かを証明してくれるだろう。

今でも飯舘村の老人ホームに住む数人の高齢者の事にもふれ、建物が映り、食料、医療品を届ける役所の説明もあった。

伊藤さんは最後に、記者を汚染度が異常に高いある村の神社に案内し、そこからいくつかの山を越え、遠くに見える津波のあった太平洋を指さしていた。

***********

皆さん、このような報道は、極端な報道なのかもしれない。例えば日本人記者が、スイス人は皆、ヨーデルが上手だと思わせる報道をするようなことと似ている。しかし大事なのは、このような報道があるという事実であり、欧州では人権問題には敏感であるという事を知っている事は害にならない。

夜9時とか、10時のいい時間帯にあるので、私だってみるのだから、ものすごい数のドイツ人、スイス人、オーストリア人が熱心に見ていたはずだ。

(一度しか語られない言葉を急いでメモしていくのは難しいので、間違いはある程度ある。)



チューリッヒ         F.S.

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by swissnews | 2011-10-15 03:06 | 東北・津波・地震 | Comments(0)

被災者に寄せる尽きない大きな同情と表敬

私の見聞きするメディアでは、福島原発のことだけでなく、津波被災地、避難者などについても絶え間なく報道されています。

これを下書きしているときでも、ユーロニュースでは、スペイン語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、英語など、それぞれの国のレポーターがそれぞれの被災地で聞く市民の声をとりあげ、まとめて報道しています。そのような日本人の声、記者の声に、我々は心の中で、ただ一緒に慰め、怒り、悲しむ事しかできません。

ショック状態からさめて、改めて知らされる家族、職業、財産の喪失の大きさ、破壊のすごさ、見通し、再建の厳しさ、避難生活毎日のストレスから来る政府に対する、不信感、高齢者の健康状態、子供たちに残るトラウマ、孤児や教育問題などを取り上げていました。

しかし多くのレポーターに答える日本人の声は、健気で、勇敢な前向きなもので、いわゆる「大和魂」とでも訳すると、こちらのメディアはそのようなものが支えていく「強さ」に言及してます。

この「大和魂」は、大きく言うと、消極的な受身の粘り強い「強さ」と、積極的な建設的な「強さ」に分けられと思います。

あるドイツの一時間近いレポートの中で印象的だったものいくつか書いてみます。

かなり北にある小さな避難所で、40代?の女性が、現金を持ち合わせていた避難者の人からお金を集め、西側の県、山形県?買出しにいった話です。苦労して山を越え、歩き、(じっさいには14kmだったらしい)夕方帰ってきて、みなで食料を分け合ったと言う話です。

そこで避難していた老人夫婦(70,80代)がいて逃げるときに奥さんが反射的に握ってきた現金だけが全財産で、他県に住む3人の息子たちと連絡が取れずに心配していました。数日後、子供たちから手紙が届きました。「僕たちが財産なのだから、他のものは失ってもかまわない。迎えにいく」と書いてあったようです。レポーターが聞くと、「安心したが、ここに残って何かまた役にたつことが出来るかもしれない。」といってました。

やはりある北の地区ですが、村が全滅し、住人が小高い丘の上にあったホテルか、旅館かに避難してきました。そこのまだ若い女性の主人が、オーガナイズをして早速つぎの日から、食や、暖の獲得に分担してあたったようです。瓦礫の中から探してきた油と泥で黒くなった米粒が集められ、風呂の水の底に沈んでいました。ある女性が自分の結婚式の写真を見つけてきて泣くと、皆代わる代わる慰めていました。このような共同体を叱咤した若いオーナーは印象的でした。

船を失った気仙沼の漁師たちの嘆きに対し、レポーターが、では他の職業を探すかと聞きました。日焼けした働き盛りのその漁師は「自分にはしかし、漁師以外の職業は考えられない」と、答えていました。

3度も避難所を変えなければならなかった福島周辺の被災者のなかには、政府や、東電に対する不信や怒りを訴えていた人もいました。

ただ辛抱強く待つしか方法のなかった状況や、若者が自主的に動き始め年寄りを助けた例などを挙げ、ユーロ国のレポーターたちは、あちこちの現場に入り報道してくれるのです。

「大和魂」に頼りすぎ、「もっと、もっとがんばれ」と励ます、社会システムに、限界も見られると言うレポートもありました。

今、沖合いに漂う屋根の上で3週間も生き延びた犬が救助された動画を見ました。


チューリッヒ        F. S

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by swissnews | 2011-04-02 21:25 | 東北・津波・地震 | Comments(0)

「日本は必ずまた立ち上がれる」

私のメールには、日本人演奏家によるチャリテェーコンサートや、寄付の奨励、大使館からのニュースなどが次々に入ってくる。

「日本は必ずまた立ち上がれる」と言うタイトルで、21日付、Tagi紙に、ローカルページ一面を埋める写真と記事が載った。

これは、政治家とか、経済や科学者が言ったものではなく、それを確信し援助するスイス在住の日本人たちを後押ししていこうとしてくれたメディアのタイトルだ。つまり、日本人、地元のスイス人、TAGI紙の硬い確信なのだ。

ウィンタートウールと言うチューリッヒ州では2番目に大きい街のトス川の地元が、日本とスイス協賛の「連山アート文化協会」の日本春祭りを一週間予定していた。しかし、大震災の勃発で、地元のオーガナイザーも、急遽日本支援チャリティー祭りに切り替える事に賛同してくれたらしい。

このレポーターが声をかけた日本人は、一様に右手を胸に当て答えてくれたと言う。それは、どの日本人も地震と生きる運命を心得てはいても、今回の不幸はあまりにも大きく、深く、心を痛めていると言うしぐさと思われたと書いてあった。

福島から100kmの街にすんでいるという日本から来た、若い二人の和太鼓奏者は、福島の原発がうまく回復してくれるようにと切に願っていた事。

その他、スイス在住の折り紙、風呂敷、水墨画のアーチィスト三人の写真と、それぞれの作品について詳しくかかれてあった。また書道家のパーフォーマンスで、書かれた漢詩は、現状の日本の悲しみと、しかし、時がきっと希望を・・・という内容で印象的なものだった。その他、盆栽、紙芝居、切り絵、展示や、三味線、尺八コンサートなど多彩なイベントを紹介していた。

皆日本人であることを誇りに思い、再建を確信していると結んであった。

*   *   *

今日はまた、東京の水道水が汚染された事。第三基から黒煙が上がっている事。ひとつの進展。ひとつの後退。気になることばかりだ。

朝のドイツテレビでは、原発の為に作られたドイツ製の特殊な無人ロボットを日本に送ることが紹介されて、日本人技師が、操作練習に来るとか言っていた。少し専門的知識のある知人は、日本のロボットは、どんなに優秀で興味深くても、工場化し、産業として成り立たないような、結局は趣味的な域に留まるものも多いといっていた。あまりかっこよすぎるのか、独りよがりのかっこよさか、産業化して売り込む能力に欠けるのか?

スイスでは、3重4重に完璧な予備、準備施設はあっても、ダムの近くにあるために、もし決壊したら、福島と同じような運命になるかもしれないと話題になった原発基地が、閉鎖される可能性も出てきた。その他、半年の条件付きで、改善を迫られる原発基地もあるようだ。

ドイツでもものすごい勢いで、原子力発電についての議論が続いている。

チューリッヒ         F. S

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by swissnews | 2011-03-24 05:30 | 東北・津波・地震 | Comments(0)

スイスのメディアで見聞きした "JAPAN" をお伝えします


by スイスで聞く「日本」

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