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ベジタリアンだけの悩みではなくなった複雑な食製品


ベジタリアンが一体どれだけの割合を占めるかいつか調べてみる事にするが、私の周りにはかなり多い。一緒に外で食べるときはそのような人の意向を優先しベジタリアンレストランに行くようにしている。(このようなレストランは増える傾向だし、普通のレストランでもベジタリアンメニュがたいていある。)初めての人を招待しても必ずそのことを確かめることが常識になる。

さて最近、中国の豚飼育農家が、肺炎で死亡した何千頭という豚を川に流したというショックなニュースが流れた。彼らは豚を寒さからも守ることも、肺炎予防の抗生物質を使う事も、死んだ豚を埋葬する事も、自分の懐を暖める事しか考えていないような役人に訴える事できず、川に捨てる以外になかったという話らしい。どこまで本当のことがわからないが、その記事を読んでまったく気の毒な事だと思った。

そのことをスイス人と話をした。ベジタリアンの彼の言う事には、欧州や先進国の家畜産業では同じようにひどいことをしているというのだ。どうしてかというと、確かにこちらでは、豚を凍死から守る施設があるが、伝染病や肺炎を予防する抗生物質が肥料に入っている。このような肥料なしには産業をして成り立たないというのだ。だから肉食者はいろいろな抗生物質を間接的に取り入れることになっているというのだ。

Bioビオ食品(有機とか自然食品とか訳す事にすると)とか、ビオ牛肉、広々とした自然の庭で飼っている鶏の絵があったり、宣伝があっても実際にはその映像は一部であり、その部分だけ監査されている傾向もあるというのだ。疑うときりがない。

自分は、肉も魚も食べるが最近は少量でも良い品物を探す時間や、経済的な採算もある。しかし表示があまりにも複雑になってきた。グローバルな市場だからかもしれない。

例えば、燻製にした鮭を探すと、野生、養殖、Bioとあり(その中にもえさや監査の違いがある)、さらに、ノルウエー、カナダなど5カ国産、それと、生産企業の名が出ている。それもドイツ企業名やスイスの有名な会社やの店の名や、コープ、ミグロなど、まったく大変だ。

そのような複雑な表記を読書用のメガネをバッグからとりなだし、かけなおすのは面倒なので大きな字しか読めない。間違って買ってくるときもある。それで結局は、値段と経験により一つ覚えになってします。

果物なんかも、まだ青く熟す前に遠い大陸で出荷され船で運ばれ、一月後に市場にでる。確かに表は赤くなっているが、熟していない。だから少し高くても旬の農家直売の野菜や果物を買う。しかし食べ盛りの子供を抱えていたときはムリだった。

このように欧州の食製品は生産する側もコントロール側も、消費する側も複雑になった。

この間、スイスのドキュメンタリー映画で、世界的に激減していく「蜂」の習性を追求した映画を見たがまったく考えさせられる。「蜂」が地球から絶えれば、その4年後には人類も生きていくことが出来なくなるといった学者の言葉が身につまされる。

35年ぐらいも前か、コープで買ってきた白菜を切ったとき、丸々と太った「芋虫」がでてきて声がでないほど驚き、ナイフを放り出し主人を呼んだことがあった。「これは、農薬が少ないというよう証拠だから喜ばしい事じゃないか」と言われ、「そうか、確かに」と思ったことがある。しかしそれ以来、虫の出てくるような野菜に出くわしたことはない。

こちらは昨日から一気に春になり、梅、桜、こぶしがもしかしたら一斉に咲き出す野ではないかと思わされる。
ベジタリアンだけの悩みではなくなった複雑な食製品_d0179466_22425932.jpg




チューリッヒ湖畔U-山から見た南方に見えるアルプス

チューリッヒ   フミ

by swissnews | 2013-04-15 17:36 | 生活・文化・伝統・笑い話 | Comments(1)
Commented by ライエル at 2013-04-16 22:11 x
こんばんは(^_^)
スイスでも日本に似て、有機農業をやるのは難しいようですね…日本とはまた違っていろいろな事情があるのは間違いないでしょうね(^_^)
農業以外にも英語学習にも励んでみています…ただ、英語は今のところ日本では使う機会が少ないためか、スポーツバーなどで英語で欧米の方に話しかける度胸は付きませんが…(-_-;)ドイツの女性の方とは文通する機会には恵まれましたのと、ドイツ系のキリスト教の友達もできましたが(^_^)←これは日本人ですが。フミさんは英語は独学ですか?

スイスのメディアで見聞きした "JAPAN" をお伝えします


by スイスで聞く「日本」

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