生きたい人には生きる尊厳を、尊厳死希望者にはその願いを! 再々記載
生きたい人には生きる尊厳を、尊厳死希望者にはその願いを!
この記事は大事なのでまた記載する。10%ぐらいの国民がもっと幸せになるチャンスを主張するなら自分は得をしなくてもその権利を認めようと言うのがスイス人の特徴だ。例えば私の友達に、自分はカトリックの信者で自分では絶対尊厳死をすることはないが、尊厳死を切に願う人がいるならそれをかなえてやろうではないか、と言う考えを持っていて、そうすれば自分も何かの権利を主張するときには少数派でも認めてもらえるチャンスが増える、と話していた人がいる。
****************
活きのいい魚が買えるマーケットで時々日本人に会う。もう80才に近い彼女と3年ぶり出会い、お茶を飲んだ。
彼女はEXIT(エグジット・Vereinigung für Humanes Sterben )と言う同盟の会員であるといった。英語ではSelf-Determined Living and Dying と訳されている。日本ではなんと言うのか分からないが「「公認の自殺行為を支援する同盟」であり、医学的・法律的な合法性を得てもう30年ぐらい存在していて会員も7万人ぐらいに増えてきたという。
彼女は年5000円(一回払い10万円)ほど払っているという。スイスにはフランス語圏とドイツ語圏の同盟があり、昨年は、全スイスで356人の会員が自分の手で死を迎えたと後で読んだ。
彼女は猫好きで今は一匹しかいないが若い頃は4匹ぐらい飼っていた。自分の猫が寿がきて苦しむ姿を見てその死期が来れば彼女は獣医に尊厳死してもらっていた。彼らのお骨さえある。苦しむのを見るのは絶えられない。だから自分もそうしてもらいたいとEXIT に加盟したのだという事だ。
私の聞いた話だが、ある画家が、末期症状でも入院を拒み、自分の絵の具の匂いのするアトリエでの死を望み、身内に見守られ自らの力で最後の時を決定したという。(つまり、最後の薬の点滴は自分でボタンを押したり、紐を引っ張ったりする事になり、他人は殺害にならない。)会員だがら法的手続きその他すべての費用が込まれているようだ。
現状では絶対回復可能なしで、苦痛が激しい場合だけ厳重にに審査されて許可される。しかし、その知人の話によると、この厳しい審査が年々融和され、苦痛の判断が身体的ばりでなく精神的な苦痛もかなり考慮されてくるようだ。
その他に、高齢の大多数の人がPatientenverfügung (living will)を署名している。(日本語ではまだないようだが、「患者の末期に関しての拒否と所望についての書き置き」日本では、「安楽死」ともいえるだろうか」
この書類は、個人ホームドクターのところで貰え、単純なものから、持病のある者は10枚ほどの詳しい契約になるものもある。
患者としての自分の意思が伝えられない状況の場合を想定し、健康な内に早めに、看護に対する所望と、例えば、延命処置などを拒否する意思を署名しておくのだ。その時、記憶違いにならないように子供か、若い年代の知人の署名も必要になる。私も当然、子供と一緒に署名することは話し合っている。
最近ベルギーでは子供の尊厳死も認められるようになった。実際には年一人か二人ぐらいの特殊な場合しかないらしいが、それでも法的な決定は大きなことだ。
尊厳死が認められている国は、自殺者に対しての対策もかなり徹底している。「赤十字」を創立したのはスイスだから、人間に対しての尊厳解釈が同じキリスト教徒の多い国でも違う。自殺失敗者やそれに準ずる者にかかる国や身内の負担を考えると、予防に投資するするほうが安上がりになるので、相談所や支援は活発だ。それでもどっちかと言うと知識層や資産家の自殺者が非常に多い。
生きたくても生き難い人、特に若者にはいろいろな相談所、援助機関がある。つまり、生きたい人には出来るだけ生きてほしい。しかし、自分の人生を(満足して)苦痛なしに終わりたい人にはその選択も尊重してもいいと言いう国民の判断だ。
自分が回復見込みがないのにチューブに繋がれ死の日をただ延ばされるのは、地球の環境や人材の無駄遣いだ。その電力エネルギー、看護師の量力は無駄だ。そのお金を「生きたい若者」に使ってほしいと考える人が多い。
日本はなぜ、尊厳死賛成か、反対か、どっちかに皆で決めたがるのだろうか。どちらでも選べるようにならないのだろうか。
身内の壮絶な死の苦痛を家族が直視しなければならず、何もして上げられなかった悔しさやトラウマを持つ者は、自分が死ぬ時は子供にこの苦痛を見せたくないと誓う人が多くなっている。
この記事は大事なのでまた記載する。10%ぐらいの国民がもっと幸せになるチャンスを主張するなら自分は得をしなくてもその権利を認めようと言うのがスイス人の特徴だ。例えば私の友達に、自分はカトリックの信者で自分では絶対尊厳死をすることはないが、尊厳死を切に願う人がいるならそれをかなえてやろうではないか、と言う考えを持っていて、そうすれば自分も何かの権利を主張するときには少数派でも認めてもらえるチャンスが増える、と話していた人がいる。
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活きのいい魚が買えるマーケットで時々日本人に会う。もう80才に近い彼女と3年ぶり出会い、お茶を飲んだ。
彼女はEXIT(エグジット・Vereinigung für Humanes Sterben )と言う同盟の会員であるといった。英語ではSelf-Determined Living and Dying と訳されている。日本ではなんと言うのか分からないが「「公認の自殺行為を支援する同盟」であり、医学的・法律的な合法性を得てもう30年ぐらい存在していて会員も7万人ぐらいに増えてきたという。
彼女は年5000円(一回払い10万円)ほど払っているという。スイスにはフランス語圏とドイツ語圏の同盟があり、昨年は、全スイスで356人の会員が自分の手で死を迎えたと後で読んだ。
彼女は猫好きで今は一匹しかいないが若い頃は4匹ぐらい飼っていた。自分の猫が寿がきて苦しむ姿を見てその死期が来れば彼女は獣医に尊厳死してもらっていた。彼らのお骨さえある。苦しむのを見るのは絶えられない。だから自分もそうしてもらいたいとEXIT に加盟したのだという事だ。
私の聞いた話だが、ある画家が、末期症状でも入院を拒み、自分の絵の具の匂いのするアトリエでの死を望み、身内に見守られ自らの力で最後の時を決定したという。(つまり、最後の薬の点滴は自分でボタンを押したり、紐を引っ張ったりする事になり、他人は殺害にならない。)会員だがら法的手続きその他すべての費用が込まれているようだ。
現状では絶対回復可能なしで、苦痛が激しい場合だけ厳重にに審査されて許可される。しかし、その知人の話によると、この厳しい審査が年々融和され、苦痛の判断が身体的ばりでなく精神的な苦痛もかなり考慮されてくるようだ。
その他に、高齢の大多数の人がPatientenverfügung (living will)を署名している。(日本語ではまだないようだが、「患者の末期に関しての拒否と所望についての書き置き」日本では、「安楽死」ともいえるだろうか」
この書類は、個人ホームドクターのところで貰え、単純なものから、持病のある者は10枚ほどの詳しい契約になるものもある。
患者としての自分の意思が伝えられない状況の場合を想定し、健康な内に早めに、看護に対する所望と、例えば、延命処置などを拒否する意思を署名しておくのだ。その時、記憶違いにならないように子供か、若い年代の知人の署名も必要になる。私も当然、子供と一緒に署名することは話し合っている。
最近ベルギーでは子供の尊厳死も認められるようになった。実際には年一人か二人ぐらいの特殊な場合しかないらしいが、それでも法的な決定は大きなことだ。
尊厳死が認められている国は、自殺者に対しての対策もかなり徹底している。「赤十字」を創立したのはスイスだから、人間に対しての尊厳解釈が同じキリスト教徒の多い国でも違う。自殺失敗者やそれに準ずる者にかかる国や身内の負担を考えると、予防に投資するするほうが安上がりになるので、相談所や支援は活発だ。それでもどっちかと言うと知識層や資産家の自殺者が非常に多い。
生きたくても生き難い人、特に若者にはいろいろな相談所、援助機関がある。つまり、生きたい人には出来るだけ生きてほしい。しかし、自分の人生を(満足して)苦痛なしに終わりたい人にはその選択も尊重してもいいと言いう国民の判断だ。
自分が回復見込みがないのにチューブに繋がれ死の日をただ延ばされるのは、地球の環境や人材の無駄遣いだ。その電力エネルギー、看護師の量力は無駄だ。そのお金を「生きたい若者」に使ってほしいと考える人が多い。
日本はなぜ、尊厳死賛成か、反対か、どっちかに皆で決めたがるのだろうか。どちらでも選べるようにならないのだろうか。
身内の壮絶な死の苦痛を家族が直視しなければならず、何もして上げられなかった悔しさやトラウマを持つ者は、自分が死ぬ時は子供にこの苦痛を見せたくないと誓う人が多くなっている。
by swissnews
| 2017-08-24 02:38
| 社会・福祉・医療
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