スイスの学校評価・再記載
現在の日本の学校評価。通信簿がどのようになっているのか46年前の事しか知らないが、スイスの絶対評価について知っている事だけ書いた。
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前回、スイスの中学生の容姿の違いについて書いたが、ついでなので、学校の学習評価について書くことにする。
あるスイス人の家族が、10年前まで日本にすんでいたが、子供が小学校に入る時にスイスに帰ってきた。日本の幼稚園はすごく気に入っていたが、学校の学習評価がスイスのほうが良いという理由であった。
それは日本の学校では生徒が、そのクラスの特定の%にあわせ必ず、平均か、その上か、その下かで評価され、同じ学校にいる限り、下のものが、上にあがるのはむずかしい。大体、平均と評価される感覚が、欧州とは違い、平均的レッテル、それ以下のレッテルを固定されるのがたまらないという事だった・。
私は日本でも教員をしていたのでそのときの事と思い出した。少数でも、特定の%の生徒に、最低点を与えるのが苦痛だったことを。(今はどうなのか分からないが)
スイスで25年近く教員をしていたのでその違いがよく分かる。こちらでは、絶対評価というか、全員よけれが、全員良い評価がされる。あるいは、全員だめなら、全員落第だ。私の大学に入学志願するドイツ人やオーストリア人の高校卒業の評価を見ると、スイスと同じシステムだということがわかった。
基本的には、それぞれの教科の先生が、自分が学期末に達成したいレベルを事前に通達してあるので、生徒は少なくてもそこまでがんばる。そのレベルに達したものは全員、次に進む。クラス全員のときもあるし、70%の生徒しか達せないときもある。
私の芸術大学ではこんな感じだった。その学校でそれぞれ表現を考えるようだ。大学では公には違う評価になるが、校内の職員の間、内輪だけの目安としては、私の退職前までは高校までの慣習を基準にしていた。実際に生徒に通達するのはもっともっと具体的なフィドバックで各教員15から30分話し合う時間が組まれる。評価点数は言わない時のほうが多い。それに、進歩の過程が大きく話し合われ評価されるから。
6・・・・ブラボー。抜きんでている。5.5・・・・最高だ。素晴らしい。5・・・・立派だ。なかなか良い。4.5・・・・良い。4・・・・まあまあだ満足できる。達成した。3・・・・不足だが補うチャンスはある。2・・・・落第。1・・・違う学校に推薦する。(ドイツでは、1が最高で6が最低)
この4が基準で、4がもらえれば、みなそろって又同じスタートラインに並び、勉強できる。意欲が出来る。3以下は少ない。
私の経験から言うと、大体60から70%の生徒が、4から4,5の評価になるが、平均という言葉は使わない。平均という意識もない。抜きんでた人はやはり数%しかいないのが普通だ。先生も自分の目標を達する為いろいろ工夫するようになる。病気とか事故とかが原因で、多くの教科が3とか2になれば、職員会議で話し合う。
生徒は結局、認め合う気持ちが強くなり、4以上になったもの全員がおたがいにご苦労様という感じになる。
スイスの山もきれいだが、スペインの山も、アフリカの山もすごい。日本の食べ物もおいしいが、イタリアや韓国料理もそれぞれおいしい。君も考えは、確かにこの部分は独創的だが、私のここのところが君と違う視点で推薦したい。このように考えるようになる。
学生にフィードバックする時は、私の場合は、いつも3つの強いところを褒める。ひとつの負の点に触れるまえに、長所をモット良くするにはどうするかと問うと、生徒は自ら自分の弱点に気づくことが多い。そしてそれを克服する対策をその場で具体的に発見することになる。
大体欠点などというものはいつか違う状況では長所になることになるのだから、欠点と言う言葉を使わない。特に性格などは長所、短所と決め付けない。
日本の教育の強さもある。違うスイス人の家族は、日本の暗記する能力を子供たちが得たといって喜んでいた。創造力は、親が家庭で補っていたといった。
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前回、スイスの中学生の容姿の違いについて書いたが、ついでなので、学校の学習評価について書くことにする。
あるスイス人の家族が、10年前まで日本にすんでいたが、子供が小学校に入る時にスイスに帰ってきた。日本の幼稚園はすごく気に入っていたが、学校の学習評価がスイスのほうが良いという理由であった。
それは日本の学校では生徒が、そのクラスの特定の%にあわせ必ず、平均か、その上か、その下かで評価され、同じ学校にいる限り、下のものが、上にあがるのはむずかしい。大体、平均と評価される感覚が、欧州とは違い、平均的レッテル、それ以下のレッテルを固定されるのがたまらないという事だった・。
私は日本でも教員をしていたのでそのときの事と思い出した。少数でも、特定の%の生徒に、最低点を与えるのが苦痛だったことを。(今はどうなのか分からないが)
スイスで25年近く教員をしていたのでその違いがよく分かる。こちらでは、絶対評価というか、全員よけれが、全員良い評価がされる。あるいは、全員だめなら、全員落第だ。私の大学に入学志願するドイツ人やオーストリア人の高校卒業の評価を見ると、スイスと同じシステムだということがわかった。
基本的には、それぞれの教科の先生が、自分が学期末に達成したいレベルを事前に通達してあるので、生徒は少なくてもそこまでがんばる。そのレベルに達したものは全員、次に進む。クラス全員のときもあるし、70%の生徒しか達せないときもある。
私の芸術大学ではこんな感じだった。その学校でそれぞれ表現を考えるようだ。大学では公には違う評価になるが、校内の職員の間、内輪だけの目安としては、私の退職前までは高校までの慣習を基準にしていた。実際に生徒に通達するのはもっともっと具体的なフィドバックで各教員15から30分話し合う時間が組まれる。評価点数は言わない時のほうが多い。それに、進歩の過程が大きく話し合われ評価されるから。
6・・・・ブラボー。抜きんでている。5.5・・・・最高だ。素晴らしい。5・・・・立派だ。なかなか良い。4.5・・・・良い。4・・・・まあまあだ満足できる。達成した。3・・・・不足だが補うチャンスはある。2・・・・落第。1・・・違う学校に推薦する。(ドイツでは、1が最高で6が最低)
この4が基準で、4がもらえれば、みなそろって又同じスタートラインに並び、勉強できる。意欲が出来る。3以下は少ない。
私の経験から言うと、大体60から70%の生徒が、4から4,5の評価になるが、平均という言葉は使わない。平均という意識もない。抜きんでた人はやはり数%しかいないのが普通だ。先生も自分の目標を達する為いろいろ工夫するようになる。病気とか事故とかが原因で、多くの教科が3とか2になれば、職員会議で話し合う。
生徒は結局、認め合う気持ちが強くなり、4以上になったもの全員がおたがいにご苦労様という感じになる。
スイスの山もきれいだが、スペインの山も、アフリカの山もすごい。日本の食べ物もおいしいが、イタリアや韓国料理もそれぞれおいしい。君も考えは、確かにこの部分は独創的だが、私のここのところが君と違う視点で推薦したい。このように考えるようになる。
学生にフィードバックする時は、私の場合は、いつも3つの強いところを褒める。ひとつの負の点に触れるまえに、長所をモット良くするにはどうするかと問うと、生徒は自ら自分の弱点に気づくことが多い。そしてそれを克服する対策をその場で具体的に発見することになる。
大体欠点などというものはいつか違う状況では長所になることになるのだから、欠点と言う言葉を使わない。特に性格などは長所、短所と決め付けない。
日本の教育の強さもある。違うスイス人の家族は、日本の暗記する能力を子供たちが得たといって喜んでいた。創造力は、親が家庭で補っていたといった。
by swissnews
| 2018-10-23 16:15
| 教育・宗教・人材
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